患者さんの権利に関するWMAリスボン宣言
医の倫理綱領
医学および医療は、病める人の治療はもとより、人びとの健康の維持もしくは増進を図るもので、医師は責任の重大性を認識し、人類愛を基にすべての人に奉仕するものである。
- 医師は生涯学習の精神を保ち、つねに医学の知識と技術の習得に努めるとともに、その進歩・発展に尽くす。
- 医師はこの職業の尊厳と責任を自覚し、教養を深め、人格を高めるように心掛ける。
- 医師は医療を受ける人びとの人格を尊重し、やさしい心で接するとともに、医療内容についてよく説明し、信頼を得るように努める。
- 医師は互いに尊敬し、医療関係者と協力して医療に尽くす。
- 医師は医療の公共性を重んじ、医療を通じて社会の発展に尽くすとともに、法規範の遵守および法秩序の形成に努める。
- 医師は医業にあたって営利を目的としない。
患者さんとのパートナーシップの強化
当院では、「天道に則り、自然の摂理に順う」の精神のもとに、患者さんと医療者が対等な関係で、十分な信頼関係を築いていくことが大切であると考えております。そこで、「患者さんの権利」、「インフォームドコンセント」、「セカンドオピニオン」をキーワードとして、以下の方針のもとに患者さんの有する権利を尊重し安全・安心の医療を提供します。
- 良質で安全な医療を平等に受ける権利を尊重します。
- 理解しやすい言葉や方法で、納得できるように十分な説明と情報提供を行います。
- 「説明と同意」にもとづく医療を行います。すなわち、十分な説明と情報提供を受けた上で、治療方法などを自らの意思で選択する権利を尊重します。
- 診療の過程で得られた個人情報が守られる権利を尊重します。
- 納得した医療を受けられるように、セカンドオピニオンにより主治医以外の意思に意見を求める権利を尊重します。
患者さんへのお願い
すべての患者さんに、本章を十分にご理解いただき、適切な医療の提供にご協力いただくようにお願い致します。
- 患者さんご自身の健康に関する情報をできる限り正確にお話しください。
- 治療上必要なルールは、お守りください。治療の説明を受けていて不安をお感じになった際、あるいは説明を受けても良く理解できなかった際は、病院職員に遠慮なくお知らせください。
- すべての患者さんが安心した医療を受けられるようにするために、他の患者さんへのご迷惑にならないように、また病院職員による医療提供に支障を与えないようにご協力ください。
- 当院は、教育研究機関であり、医学生や看護学生などが見学・実習・研修を行っておりますことをご承知いただき、ご理解とご協力をお願い致します。